takuya maeda - sociology

前田拓也(社会学)の研究 / 仕事 / 業績など

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学会HPでの大会プログラム公開にともない、各報告者の報告タイトルと会場の情報をアップしました。
(updated: 20120502)
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関西社会学会の若手企画専門委員として以下のシンポジウムを企画し、当日の司会を務めることになりました。
今後、報告資料などを含め、随時情報をアップしていく予定です。
(updated: 20120409)


第63回関西社会学会大会 (@皇學館大学) 若手企画シンポジウム 第1部会

<支援>のフィールドワーク: 調査と実践のはざまで


日時
2012/05/26 14:00-16:30 (大会第1日目)
会場
皇學館大学 7号館2階 722

  • 関西社会学会 > 大会
  • 会場アクセス
  • キャンパスマップ

  • 【 趣旨 】
     <支援>という実践ーー広義のケアないし生を支えるおこないーーとフィールドワークという学問的営為とのあいだにある困難・矛盾・葛藤、そして「おもしろさ」を、さまざまなフィールドの研究者/実践者からの報告をもとに、よりよき「<支援>のフィールドワーク」に向けて議論します。

    【 内容 】
     本企画は、フィールドワーク/参与観察の技法の実際と困難を、実際に調査をおこなっている若手研究者とともに議論することを主眼とし、なかでもとくに「支援の現場」にかかわる人びとを念頭に置きながら、福祉、医療、教育などを含めた広く<支援>の現場を調査したり、その調査結果を発表したりすることについて独自の努力と成果を出されてきた研究者の参加を募り、そうした現場の調査ゆえの発見や達成などについて議論することを目指します。
     福祉や医療、教育——あるいは被災地での復興支援活動——を含めた<支援>の現場についての調査は、その調査対象者に関しても、対象者へのアプローチについても、その調査方法についても、そして、結果の分析や解釈についても、発表についても、それぞれの段階で様々な<困難>がともないます。そしてそもそも、調査者自身が<支援>を担う当事者でもある場合はなおさらなのかもしれません。
     もちろん、調査することの<困難>は、これまでまったく論じられてこなかったわけでは決してありません。むしろ、調査の内実や実際を語ることは常に、<困難>を語ることとともにあったはずです。
     「現場」からは、調査者である以前に、まず支援者であることが求められることも少なくない。にもかかわらず、しかし同時にあくまでも「調査」であることに軸足を置き続けねばならないという<困難>と「おもしろさ」が、<支援>を調査することにはあります。この「おもしろさ」を語ることがいま、求められている。と同時に、「若手」へのメッセージともなるのではないでしょうか。

    報告者
    • 井口高志 (奈良女子大学) 「誰に寄りそうのか? ——若年認知症の人への支援のフィールドワークから」報告レジュメ​

    • 東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。
      専門: 福祉社会学、医療社会学、社会政策論
      『支援』(生活書院) 編集委員。
      おもな著作: 『認知症家族介護を生きる―新しい認知症ケア時代の臨床社会学』東信堂、『労働再審〈5〉ケア・協働・アンペイドワーク――揺らぐ労働の輪郭』大月書店(共著)、『福祉・医療における排除の多層性』明石書店(共著)、『“支援”の社会学―現場に向き合う思考』青弓社(共著)ほか
      http://researchmap.jp/kakomu/

    • 間宮郁子 (国立障害者リハビリテーションセンター研究所) 「対応しない問題、寄り添う苦労 ――精神障害者たちとともに生き方を考える」

    • 千葉大学大学院修了。
      専門: 医療人類学、日本の障害者(精神障害が中心)の就労支援・生活支援に関する研究。
      国立障害者リハビリテーションセンター研究所にて、障害者が主体的に参加する防災事業(アクションリサーチ)のファシリテーターを担当。
      おもな著作: 『現代医療の民族誌』明石書店(共著)、『支援のフィールドワーク: 開発と福祉の現場から』(共著)ほか

    • 仁平典宏 (法政大学) 「〈支援〉を〈成功/失敗〉するための条件とその変容」報告レジュメ​

    • 東京大学大学院教育学研究科修士課程修了。
      専門: 社会学、動員/参加型市民社会(ボランティア・NPOなど)、ネオリベラリズム、社会保障、野宿者/ホームレス
      おもな著作: 『「ボランティア」の誕生と終焉――〈贈与のパラドックス〉の知識社会学』名古屋大学出版会、『労働再審〈5〉ケア・協働・アンペイドワーク――揺らぐ労働の輪郭』大月書店(共著)、『現代の階層社会3 流動化のなかの社会意識』東京大学出版会(共著)、『家族と格差の戦後史―― 一九六〇年代日本のリアリティ』青弓社(共著)ほか
      http://www016.upp.so-net.ne.jp/nihenori/

    • 山北輝裕 (日本大学) 「野宿者運動と野宿生活の狭間に立ち会う ――「アクションリサーチ」と「参与観察」の対比から」報告レジュメ​

    • 関西学院大学大学院社会学研究科博士課程後期課程満期退学。
      専門: 社会学、質的調査、社会問題論、社会史
      おもな著作: 『はじめての参与観察――現場と私をつなぐ社会学』ナカニシヤ出版、『ホームレス・スタディーズ――排除と包摂のリアリティ』ミネルヴァ書房(共著)、『屠場』晃洋書房(共著)、『構造的差別のソシオグラフィ』世界思想社(共著)ほか
      http://members3.jcom.home.ne.jp/y-seminar/

    司会者
    • 前田拓也 (神戸学院大学)

    • 関西学院大学大学院社会学研究科博士課程後期課程満期退学。
      専門: 福祉社会学、障害学
      おもな著作: 『介助現場の社会学ーー身体障害者の自立生活と介助者のリアリティ』生活書院、『現代文化のフィールドワーク』ミネルヴァ書房(共著)、『屠場』晃洋書房(共著)、『構造的差別のソシオグラフィ』世界思想社(共著)、『セクシュアリティの障害学』明石書店(共著)ほか
      http://maedat.com